雪触手と空飛ぶ尻尾

魔法王の血族――佐宮菊花の手記・五


 月曜日の放課後、私たちは檜山家の前に集まっていた。俊一からの伝言は、本田先輩を通じてお姉ちゃんにも伝言済み。私、お姉ちゃん、クーリ、ツイナ、ポーニャさんの五人をまとめて呼んだのは、俊一かと思いきや遥ちゃんとのこと。

 幼馴染みが突然凄いことを言って驚いたのとはまた別の驚きである。遥ちゃんがそこまで触手族やテール族に興味を持ったのは意外だった。

 それに、と。私は案内も兼ねて先頭を歩く俊一の後ろ姿を眺める。

 遥ちゃんが呼んだ理由について、俊一も何か知っているのは間違いない。私に伝えた俊一はちょっとだけ、本当にほんのちょっとだけ様子がおかしかった。そこで働く幼馴染みの勘。俊一のことなら全部とはいかなくても、九割くらいはわかってる。

 でも、知っているけど全ては知らない。そんな感じもしたので、私は何も尋ねなかった。

 様子がおかしいのは、もう一人――正確には一手だけど――いた。俊一から話を聞いたクーリは、驚くこともなく、喜ぶこともなく、そうか、と一言発しただけだった。

「そろそろ着くぞ」

 俊一は後ろのツイナやポーニャさんに向けて言った。

「近いのね」

「そうですね。一応、しっかり覚えておきましょう」

 侵略の役には立たないでしょうけど、と付け加えるポーニャさん。柔らかい物腰で、優しいお姉さんに見えるけど、こういうところはツイナより遥かにしっかりしている。だかといって私にできることは何もないので、何も言わない。

「ふふ、そう言っていられるのも今のうちかもしれないよ」

「触手族に匹敵する脅威が彼の家にあるのですか?」

 お姉ちゃんとポーニャさんは仲良く会話している……ように見えて、お姉ちゃんはともかくポーニャさんは心を開いているようには見えない。丁寧で微笑んでいるけど、表面的なもの。でもこれも私がどうこうするより、お姉ちゃんに任せた方がいいと思うので何もしない。

「未知の存在には気をつけるべきでしょう。妹には心当たりがあるみたいだけど、どう?」

 様子がおかしい俊一やクーリに気付いてる私も、やっぱり少し様子がおかしく見えていたようだ。「え? そうなの?」とツイナが、「そうなのですか?」とポーニャさんが驚いていたので、この場で気付いているのはお姉ちゃんだけ。さすが私のお姉ちゃんだ。

「そっちの方はさっぱりだけど、テール族って男の人はどれくらいいるの?」

 だけどそれについては私もわからない。俊一に聞いてもいいけど、彼も詳しいことは知らないはずで、お姉ちゃんも私の様子から薄々察してはいるはず。

 お姉ちゃんが求めているのは、ちょっとした時間潰しの雑談だ。私はいつもの調子でツイナに尋ねる。

「今のテール族に男なんていないわよ? 故郷の星で、他種族の男と交わっているうちに進化して、その星を支配したのがあたしたちテール族」

「そうなんだ。じゃあ、子供はどうやって作るの?」

「答えないとだめ?」

 ツイナは頬を赤らめて回答を渋った。私はポーニャさんに視線を送る。

「人間族と基本的には同じですよ。テール族の場合は、テールを絡ませてテール力を混ぜることが性行為となります」

 ポーニャさんは微笑みながら解説してくれた。俊一は背を向けたまま歩いている。女の子の会話に入りたくないのか、遥ちゃんが気になって耳に入っていないのか、どっちだろう。

「膣はついてるの?」

「かつての名残で一応。生殖器官としての機能は失っていますが、行為の際には……」

「ちょ、ちょっと、菊花にお姉ちゃん。恥ずかしいからそこまでにしなさいよ!」

 俊一より先にツイナが止めた。質問には答えてもらったので問題はない。

「じゃあ俊一が本気を出せば、溢れんばかりの性欲でテール族の女の子をみんなまとめて篭絡して、侵略を止めちゃうかもよ」

「そんなこと無理だから」

 俊一が冷静に答えた。会話は一応、俊一の耳に入っていたみたいだ。でも明らかにいつもより落ち着いている。男子三日会わざれば刮目して見よ、とは言うけれど、私が俊一と会っていないのは一日だけ。三日あったとしても、短期間で俊一が達観するとは思えない。

「俊一、ツイナのおっぱい触っていいよ」

「遠慮しとく」

「なんであたし? って、そこの男、今の発言は失礼ね!」

「ああ、すまなかった」

「……ん、わかればいいのよ」

 さすがにこの反応を見れば、ツイナも俊一の様子に気がついたようだ。

「何かあったの?」

 ツイナが私の側に寄ってきて、聞く。

「あったんじゃないかな?」

 私の答えはそれだけだ。これ以上は私にはわからない。

「ふーん。で、それは着いたらわかるってことね。一応、楽しみにさせてもらうわ」

 彼女の言葉からも、触手族と同じか、それ以上の脅威の可能性は考えていないことが伝わってくる。私もそう思っていたけれど、お姉ちゃんは違うみたいだから、私はお姉ちゃんの勘を信じることにする。

 心の準備、というのは特に必要はない。私の知識にないものは世の中にはいっぱいある。触手族然り、テール族然り、最近だけでも二つの大きな未知と私は遭遇した。

 でも、どちらのときも強く驚くことはなかった。未知と出会えたことの喜びと、知識欲を満たしたいという気持ちの方が驚きよりも上回っていたから。そういうものと出会ったときに、驚いて恐れる暇があるなら、こっちから攻めて受け入れる準備は小さい頃からしていた。

「着いたぞ」

「おかえりなさい、お兄ちゃん」

 俊一が到着を告げるとともに、玄関先から遥ちゃんが駆け寄ってきた。

「遥、外で待ってたのか?」

「違うよ。窓から見てただけ」

「そうか。そうだよな」

「もう、どうしたのお兄ちゃん?」

 遥ちゃんはくすくすと笑って、大好きなお兄ちゃんの手を引いて家の中へ連れていく。いつもと同じ仲良し兄妹だけど、今日の遥ちゃんはいつもよりも余裕がある。

「あ」

「菊花、遥に恋人はいないからな」

 俊一が鋭く言った。覇気はないけど、こういう勘だけはいつもと変わらない幼馴染みだ。

「そうですよー。お兄ちゃんよりいい男の人なんて、私、知らないです」

 扉を開けながら、遥ちゃんが言う。色恋とは無関係のようだ。

「さて、わらわを呼んだのは貴様だな」

 俊一の家のリビングにて。くりぐるみの背中から出て、ソファの中心に触手を這わせ、先っぽを持ちあげた姿勢で、クーリが言った。

「初めまして、クーリさん。檜山遥です」

「挨拶は不要だ。さっさと用件を言うがいい、メス幼女風情が」

「一応、そちらの二人も呼んだんですけど」

 遥ちゃんはツイナとポーニャの二人、ソファの後ろにいるテール族に視線を向ける。

「ふん。用件があるのはわらわだろう?」

「どうしてそう思うんですか?」

 クーリの触手の先っぽと、春花ちゃんの視線が交わる。一触即発とまではいかないけど、い本の触手だから一触ではあるのかもしれない。

「菊花から聞いたぞ。そこのオス人間風情と、メス幼女風情の両親は、事故で死んだと。二人をかばって命を救われたそうだな。奇跡的、に」

「はい。大きな事故でしたから。でも、仕方なかったんです」

 俊一は黙って二つのソファで向かい合う、遥ちゃんとクーリを見ている。言葉を挟めないほどの空気が流れているわけではないけど、この場は二人に任せるのが一番とみんながわかっていた。

「仕方がない、か。そんな言葉が出るとは、どういう意味かは聞くまでもないな」

「触手族のお姫様は、私たちのこと、やっぱり知ってるんですね?」

 クーリは触手の先っぽを僅かに縦に振ってみせる。

「当然だ。しかし、まさかそのような手を使うとは思いもしなかったがな。安土塔での一件がなければ、わらわも気付けなかっただろう」

「魔法、か」

 俊一が呟いた。その顔に浮かぶのは疑問ではなくて、納得の表情。

「……ふむ」

 クーリは触手の先っぽをぐるりと私たちに向けて、呟く。納得しているのは俊一だけで、私たちにはさっぱりだ。

「メス尻尾風情に詳しく教える義理はないが……菊花と桜は別だな。かつて魔法王という人間族の中でも力の強い者がいて、触手族に勝負を挑んだのだが、結果はわらわたちの勝利。危険な存在と、魔法王の力は封印させてもらった」

「されちゃったんですよね」

 遥ちゃんが同意する。これには俊一も少し驚いていた。彼にとっても初耳のようだ。

「わらわたちの祖先は、魔法王の力を封じたあと、子を成して力が受け継がれても解けないように、力が分かたれる封印も同時にかけた。必ず兄妹となり、力も別々に。どちらかが死んでもそれは変わらぬ。そのはずだったのだが、長い年月で僅かに弱まっていたようだな」

「ですね。だから事故を起こして、その衝撃で目覚めさせることができました。私とお兄ちゃんが助かったのは奇跡なんかじゃない。お兄ちゃんと私に封印されていた魔法王の力が、命を守るために発動しただけ。でも……」

「本人が気付くまでには、わらわの存在が必要だった、とは皮肉な話だな。わらわが地上に出てこなければ、次の世代には再び封印が復活していたことであろう」

「かもしれませんね。改めて調べましたけど、資料は何も残していなかったみたいです。封印を解くという魔法王の血族としての義務を果たせば、そのための知識を私たちにまで受け継がせる必要はない。気付かなければ気付かないまま、私たちを平穏に過ごさせるために」

「で、メス幼女風情はわらわを前に、どうするつもりだ?」

「……そんなの、決まってます」

 遥ちゃんの体から風が吹き出した。強い風が渦となって、ソファの周りを包み込む。

「これは……テール力とも触手力とも違う力……魔法って言ってたから、魔法力ね」

「ほう。さすがだな。わらわや二本の方のメス尻尾風情に匹敵するとは」

「でも、私の力は戦闘には向かないので、直接戦闘では敵わないですよ」

「魔法王って、なんなんだよ。一体……」

「俊一、しっかりする」

「そうね。お兄ちゃんがこれでは、遥ちゃんも大変でしょう」

 一人だけ落ち着いていない俊一は、私とお姉ちゃんがフォローする。

「……菊花はいつもと変わらないな」

「でも、その方がいいでしょ?」

「ああ、そうだな。菊花、桜さん、ありがとう」

 俊一は落ち着いたようだ。お兄ちゃんとしての俊一は、この程度では錯乱しないのだ。

「ふふ、どうですかクーリさん? あなたを傍で感じて、ようやく魔法王の力がほぼ完全に目覚めました」

「そのようだな。それで?」

 クーリは余裕を見せている。渦巻く風は突風となって、もう少しでクーリのところまで届きそう。攻撃しようとすればいつでも届く距離だ。

「目覚めた以上、私にも使命があります。とりあえず、あなたを人質にとって、触手族をおびきよせましょうか」

「今の触手族は昔ほど強くはないが、メス幼女風情一人ではどうにもならんぞ? そもそも、わらわを人質にするという前提からして、不可能だがな」

「ふふ。でしょうね。でも、お二人と、そのお仲間の力を借りれば、わからないですよ?」

 遥ちゃんは頬に拳を添えて、ツイナとポーニャさんに微笑みかける。

「どうですか? 侵略という目的には、役立つと思いますよ?」

「そうですね」

 ポーニャさんは一歩前に出て、微笑み返す。

「でも、今すぐに返事はできません。私たちの役目はあくまでも、この地の制圧。人間族制圧の目処が立ってからの話ですね」

「交渉は決裂ですね。わかりました」

 強い風が部屋中を包んで、私たちのスカートが風でめくれ上がる。俊一の視線はさっきから遥ちゃんに向けられてるので、私たちには見向きもしない。

 ちなみに遥ちゃんもスカートなので、自身の風でふわふわと揺れている。

「遥ちゃんのぱんつ待ち?」

「ちげーよ! ……って、押さえろよ!」

 俊一が私を見たと思ったら、一瞬で目を逸らした。こんな状況でもぱんつが目に入ると意識するなんて、幼馴染みの性欲はさすがである。

「いいんだよお兄ちゃん、もっと見ても。そのためにやってるんだから」

「は? 遥、何言ってるんだ?」

「魔法王の力があっても、私だけじゃ触手族は倒せない。でも、ここにいる人たちだけなら、私だけでもどうにかできるかもしれない……だから、私はお兄ちゃんのために、お兄ちゃんだけのハーレムを作ってあげる!」

「ちょ、ちょっと待て遥!」

「待たないよ。お兄ちゃんも嬉しいでしょ? こんな可愛い女の子たちとずっと一緒に、ぱんつも見放題。キスだってし放題だよ! 私はこの力、お兄ちゃんのために使うの。大好きなお兄ちゃんを喜ばせるために使うの。争いの記憶なんて関係ない!」

「ふむ。ならば、わらわは静観するとしよう」

「遥、しっかりしろ!」

「でも、お兄ちゃんの一番は私だからね。一緒にお風呂に入って、一緒にベッドで寝ていいのは私だけ。えへへ……お兄ちゃん、大好き!」

 どんどん風が強くなってくる。押さえても無駄なくらいなので、私はスカートをそのままに部屋の様子を確かめる。現状を把握したところで、俊一をけしかけてみた。

「俊一!」

「菊花! 遥の様子がおかしい!」

 遥ちゃんのブラコンはいつもと同じだと思うんだけど、ここは同調するのが面白い。

「仕方ないね、ここは俊一の精液で解決するしか……」

「どうしてそうなるんだよ」

「なるほど。新たに子を宿すことで再び封印を、か。面白い考えだな、菊花」

「あれ、でもそれって人間族の文化では、タブーとするのが主流じゃなかったっけ?」

「私はどっちでもいいけど、そうだね。でも、仕方ないんだよ。この状況では」

 ツイナの疑問に答えつつ、私は精一杯に深刻そうな顔をして俊一に言う。

「お兄ちゃん、待っててね。私の力でお兄ちゃんの願い、叶えてあげるから。というわけで菊花さん、まずはあたなを捕まえます!」

「あれ、なんで私? お姉ちゃんじゃなくて?」

 遥ちゃんの風で私の体が彼女の座るソファに吸い寄せられていく。よくわからないけど、抵抗しても無駄なので私は流れに身を任せた。

「遥!」

「あはははは。すごい、すごいよ! お兄ちゃん、私、今なら何でもできそう!」

「く……だめか」

 今の遥ちゃんには俊一の声は届かない。私は遥ちゃんの隣に座らせられていた。

「ところで菊花さん、精液ってなんですか?」

「え? 俊一が今すぐに教えてくれるよ?」

「ちょっと待て、勝手に決めるな!」

「でも俊一、やらないと遥ちゃんが! ついでに私も!」

「ついでって……ああもう、わかったよ! やってやるよ、やればいいんだろ!」

 俊一がついに覚悟を決めた。風の中を真っ直ぐに歩いていく。俊一に強い風は当たらないので、歩きやすそうだ。

「いっぱい注ぐの?」

「ああ、けどな、精液は注がねーよ。俺が注ぐのは、お兄ちゃんの愛だ!」

 俊一は遥ちゃんに抱きついた。変なことはせず、ただ抱きしめるだけ。

「遥! 正気に戻れ!」

「お……おにい、ちゃん?」

 抱きしめられながら、遥ちゃんは正気に戻りかけているような声を出す。

「遥……」

 ぎゅーっと抱きしめて十分ほど。風は吹きっぱなしでスカートはめくれっぱなし。ツイナはきっと睨んで様子を確かめていて、クーリは静観したまま。お姉ちゃんとポーニャさんも黙って見ているけど、多分気付いているんだろうなと思う。

「お兄ちゃん」

「遥、正気に戻ったのか?」

 小さな声で兄を呼ぶ声に、俊一がすぐに反応する。

「私、最初から正気だよ?」

「……は?」

 俊一が素っ頓狂な声をあげる。あのお兄ちゃんはやっぱり気付いていなかったみたいだ。

「えへへ……こうしたらお兄ちゃん、抱きしめてくれるかなって、ちょっと遊んじゃった。ごめんね?」

「え? どういうこと? ……あ、そっか」

 風が静まって、部屋の端ではツイナが同じように疑問を口にしていた。でも、風の収まった部屋を見回して、誰に聞くこともなく全てを理解したみたいだ。

「本当に、正気なのか?」

「うん」

「そうか。なら良かった」

 俊一は怒ることなく、微笑んで、再びそっと遥ちゃんを抱きしめる。

「……ごめんなさい」

 遊びとはいえ、本気で心配させたことに遥ちゃんも再び謝っていた。

「ちぇ、精液注がないんだ」

「菊花、気付いてたな?」

「そりゃ、気付くよ。俊一、部屋を見てよ」

「部屋? ああ、後片付けが大変……ん?」

 部屋中に吹いた突風は、家具には当たっていなかった。綺麗なまま、落ちたものもなければ壊れたものもない。遥ちゃんが最初から正気だった証拠としては十分だった。

「お前らも気付いてたのか?」

「あ、当たり前よ!」

「予想通りです」

「私も返ったら菊花を抱きしめたくなったよ」

「気付かぬわけがあるまい」

 俊一はツイナだけをじっと怪しい目で見ていたけれど、私が口を開きかけたところで視線を逸らした。でもそれくらいで私は口を開くのをやめない。

「視線で犯す高等技術?」

「違う。つーか言うな」

「……おかす?」

「遥ちゃんがもう少し大きくなったら、俊一が体で教えてくれるよ」

「えーと、まあ、口も体だから間違いじゃないな」

 気持ちとしてはもっと攻めたいところだけど、遥ちゃんの前だから自重する。私だって自重するときは自重できるのだ。

「なんで誰も言わないんだよ」

「面白そうだったから」

「調査のためです」

「答える義務はないわ!」

「同じ妹を持つ者同士、気付いていて付き合っているものかと……」

「オス人間風情がうるさいぞ」

 返ってきた答えにため息をつく俊一。

「よかったね俊一。羞恥プレイだよ」

「あー、黙ってろ」

「やる気ないねー。ところで遥ちゃん、なんでお姉ちゃんじゃなくて私を……」

「はい。それは……」

「よし、遥。今日は二人きりで遊ぼう。話は終わったんだろ?」

 遥ちゃんの答えを俊一が遮った。気になるけど、この場で聞いても俊一に邪魔されるだけだから、またの機会に尋ねることにしよう。

「もう、お兄ちゃんは」

 こうして、その日に起こった第二の事件は、ひとつの謎を残したまま解決した。この謎が氷解したのは第三にして、最後の事件が解決してからのことだったのだけど、それに関してはちょっと恥ずかしいので、記す予定はない。


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